8月最後の週末。 私たちも所属している神戸市造園協力会が管理運営をしている、神戸市立相楽園にて、夏の一番のイベント「にわのあかり」が催されました。
兵庫県庁の北側で、都心にある日本庭園としておなじみですが、夏の夜に主にロウソクのあかりで庭園散策を楽しむイベントで、今回も沢山のお客様が来園しておりました。
最初にその様子を少しだけご紹介します。
正門に作られた和紙の三傘、日も沈んだ頃には格好の写真スポットとなり、入口も大賑わい。
門を潜れば、傘の華が沿道を照らします。 夜が更けるにつれ幻想的に!
芝生広場にも沢山の灯りが散りばめられました。
そして、相楽園会館内からもれ聞こえる、インドネシア、ジャワ島の伝統芸能ガムラン。
夏の最後を楽しむお客様で溢れていました。
こんな、イベントの準備、運営にも参加しておりますが・・・・・、
9月の第一週、この相楽園での研修会に参加してきました。
主催はこちらも一般社団法人 神戸市造園協力会。
今回は、園内で生長しすぎた高木の剪定を課題に、「ツリークライミング剪定」の技術研修会に弊社から5名が参加致しました。
ツリークライミング剪定とは、高木の枝にロープを掛け、よじ登り、高所作業車が入れない所や、剪定木を安易に落とせない現場で活躍する剪定の技術。
海外、特にアメリカで発展してきた手法で、日本の剪定技術とは異なり、樹木をより大きく、自然樹形で育てる為、空中での稼動範囲が広いロープを使った木登り技術が発展、進化したものです。
まずは、使用する器具(ギア)の説明、使用方法、脱着からです。
ぶら下がるロープの設置は非常に原始的! 太目の糸の先に専用の錘をつけて・・・
いち・にの・さん!!~~~で
このロープクライミングの作業は、木に登る人が主役ではありますが、下で補助する人も同じくらい重要な役割で、ロープワーク、道具の上げ下ろし、切り株の回収など忙しく動き回っていました。
こうして支点が決まりました。 荷重のチェックとしては、体重の2倍、つまり、大人が2人ぶらさがって、支障が無ければ、作業を開始する手順となります。
そして、いよいよ登ります。 手の引き上げと、ロープに引っ掛けた足の踏ん張りを同時に行い、少しずつ登っていきます。 ベテランになるとさすがに早く登っていました。
のこやチェンソーを使っての剪定です。支点から円錐状の稼動粋の中で、枝への足の掛け方、体重をかける方向がロープと同じ向きになる様などなど、高所での作業の困難さが理解できました。
切り落とした枝も、別のロープに結びゆっくりと地上班に渡します。
ゆっくりでないと、危険であることばかりか、器具の磨耗が激しくなりロープを緩める方法にも細かいルールがあります。
枝葉の付いた比較的小さな枝は直接落としたりしますが、ここでは、声かけが一番大事!
何よりも安全第一が作業の基本です。
研修の後半では、実際にロープクライミングを体験。 案の定、登るのに時間も掛かり、手足の使い方にコツがあることを自覚しました。
研修結果をすぐに実践とまではいきませんが、高所作業での注意点、工夫などは再確認できる機会となり、実になる研修会でした。